2022年の新成人へプレゼント。成人式のお祝いにおすすめのワイン
今年、2022年の成人の日は、1月10日(月曜日・祝日)。
本記事では、今年成人を迎えるお子様や親戚、お知り合いにワインを贈りたいと考えていらっしゃる方に、その「選び方のポイント」や「おすすめのワイン」をご紹介します。
20歳になったばかりの新成人の方にとって、最も嬉しいことの一つが「お酒が飲めるようになる」ことかもしれません。今、ワインを嗜んでいる大人の皆さんも、20歳になった時の嬉しかった記憶があるのではないでしょうか。
そんな大人の皆さんが、新成人にワインを贈る時にはきっと「はじめて口にするワインを、美味しいと感じてもらいたい」と願うのではないかと思います。
でも、どんなワインを選んだら良いのか分からないという人に向けて、当サイト監修のソムリエ岩須がそのポイントをわかりやすく解説していきます。
この記事で紹介するおすすめワインは、僕が大好きなニュージーランドワインが中心になります。
実は、NZワインは、フレッシュでフルーティーなワインが多く、新成人の方へのプレゼントにもぴったりなんですよ!
お酒は20歳になってから。未成年者への酒類の提供は法律で禁止されています。ワインを贈る場合には、相手の方の年齢をしっかり確認しましょう。
もくじ
お祝いのワインを贈る時の注意点は?
人生の重要な節目とも言える新成人のお祝いのプレゼントとして、ワインを選ぶというのはとっても素敵な計らいです。
しかし、新成人に贈る場合にはいくつか注意しておきたいことがあるので、まずはそちらから簡単にご紹介しますね。
「20歳」の誕生日を迎えているか確認する
めでたく大人の仲間入りをする新成人ですが、お酒をプレゼントする時には予め「誕生日」を確認しておきましょう。なぜなら、新成人の中には、成人式の日にはまだ20歳の誕生日を迎えていない早生まれの人もいるからです。
2022年4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられますが、お酒を飲むことができるのはこれまでと変わらず20歳になってから。まだ20歳の誕生日を迎えていない新成人にワインを贈りたい時には、誕生日を過ぎてからワインを渡してあげるといいでしょう。
誕生日前に贈る場合には、必ず親御さんなど20歳を超えたご家族に誕生日まで預かってもらうようにしましょう。
生まれ年のヴィンテージのワインを贈る場合
新成人へのプレゼントとして、「生まれ年のヴィンテージのワイン」をあげたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。“ヴィンテージ”とは、ワインボトルのラベルに書かれている年号のことで、ワインの原料となるぶどうが収穫された年を指します。
2022年の成人式に参加する新成人は、2001年もしくは2002年生まれ。その同じ年のヴィンテージのワインは、およそ20年間瓶の中で熟成をしてきたワインということになります。
生まれ年のヴィンテージのワインと、新成人は共に20年という長い年月の間、共に成熟してきた「同級生」でもあります。そう考れば、とても粋で、思いのこもったプレゼントと言えるでしょう。
ただ、20年熟成させたワインは「古酒」の部類に入り、熟成によってもたらされる「複雑性」や「奥深さ」を楽しむ、上級者向けのお酒とも言えます。そのため、ワインを飲み慣れていない新成人の方が口にしても「美味しい」と感じない恐れがあります。
また、年代物のワインの中で、しっかりと美味しく熟成しているものは、やはり高級ワインに限定される傾向があります。値段も高く、選ぶのが難しいワインと言えるかもしれません。さらに、少なからずワインが保存中に劣化してしまうという可能性もあります。
あくまで僕の考えではありますが、新成人に「古酒」を贈ることは少しリスクが高いように感じます。
シンプルに「初心者にも美味しさがわかりやすいワイン」を選んでプレゼントする方が、喜んで頂ける可能性が高いと思います。
いっしょに飲むなら、ワインと一緒に「お水」も用意しよう
ワインは比較的、アルコール度数の高いものが多いので、20歳になったばかりの新成人がワインを飲む時には周りの大人からのケアが必要です。
もし、新成人といっしょにワインを一緒に飲むならば、必ずお水も用意してください。
ワインを少し飲んだら、水を飲むように勧め、血中のアルコール濃度が急激に上がらないように気をつけてあげましょう。
友達だけで飲む、という場合には、「ちゃんとお水も飲んでね」とひと言添えてあげて下さいね。
新成人に喜ばれるワインの選び方
さてここからはいよいよ、新成人にも喜ばれそうな「初心者にも美味しさがわかりやすいワイン」についてお話をしていきます。
まずは、ワインの「香り」や「アルコール(度数)」についてです。
ワインは本来、その豊かな香りを楽しむお酒。ですが、ワインを飲む慣れていない人にとっては「アルコールの香り」の方が強く感じられ、その奥にあるワイン本来の良い香りを感じることが難しいことがあります。
そんな時、「フルーツの香りがはっきりわかるワイン」を選ぶと、ワインに対して心地よさや親しみが湧いてくるはずです。そして、そのフルーツの香りは、口に含んだ時に感じる「美味しさ」にも繋がりやすくなります。
次に、アルコール度数についてですが、新成人はワインを飲み慣れていないので、アルコール度数が高いものはなるべく避けるようにしましょう。ワインを初めて飲んで、悪酔いをしてしまうと、「ワイン=悪酔いするお酒」という印象がついてしまうかもしれません。それは、とてももったいない事ですよね。
最近は、アルコール度数14%以上のワインも珍しくありませんが、新成人に贈る場合には、12.5%以下を目安にして選ぶようにすると無難です。
続いて、ワインの種類別におすすめのタイプをお話していきます。
ワイン初心者の方のために選ぶ「スパークリングワイン」や「白ワイン」は、キリッとした辛口よりも、ほんのり(あるいはしっかり)フルーツの甘みを感じるものが良いでしょう。
「赤ワイン」の場合は、渋み・苦味が比較的少ない、まろやかな味わいのものがおすすめです。
ここまででお話をしたおすすめポイントを、以下にまとめてみました。
【新成人に贈るワイン選びのポイント】
- 「フルーツの香り」が、はっきりとわかるワイン
- アルコール度数、12.5%以下のワイン
- スパークリング・白ワインは、ほんのり、あるいはしっかり甘みを感じるタイプ
- 赤ワインは、渋みが少なくまろやかなタイプ
ワインを選ぶ時には、ぜひこれらを参考にしてみて下さいね。
種類別にもう少し具体的にお話をすると、スパークリングワインならば、次に詳しくお話をする「シャンパーニュ」や「シャンパーニュ製法のスパークリングワイン」、白ワインなら、やや糖分が残っている「リースリング」、赤ワインならば渋みの少ない「ピノ・ノワール」が、新成人やワイン初心者にもおすすめです。
後ほど、おすすめのNZワインの所でも、スパークリングワイン、リースリング、ピノ・ノワールの中からご紹介しますね。
ワインを購入するお店の選び方
ワインを買うお店を選ぶ際には、商品説明が丁寧なお店を選ぶようにしてみて下さい。
ワインはお店によって、商品説明が詳しく書かれている所とそうでない所があります。白ワインが、甘口か辛口かなども書いていない場合には、判断にも困ってしまうかもしれません。
特に、ワインの香りや味わいについて詳しく書いてあるお店を選ぶようにすると、好みのワインを探しやすくなると思います。
新成人のプレゼントにおすすめの定番ワイン
ここからは、おすすめワインをご紹介していきます。
新成人へのワインのプレゼントとして「外さないワイン」をプレゼントしたい方は、迷わず「シャンパーニュ」を選ぶと良いと思います。
シャンパーニュは、フランスのシャンパーニュ地方でつくられる伝統的な製法でつくられたスパークリングワインです。瓶内二次発酵という非常に手のかかる製法で仕込まれたワインで、繊細な泡や、エレガントな香りと味わいが特徴です。
大手メゾンのシャンパーニュは、少々お値段は張りますが、お祝いとしては文句なしと言えるでしょう。
しかし、定番のシャンパーニュ以外で、もう少し個性的なワインをお探しの方のために、プレゼントに最適なNZワインをご紹介していきます。
おすすめNZワイン
冒頭でもお話をしましたが、NZワインはフレッシュでフルーティーな香りと味わいのものが多く、ワイン初心者にもおすすめです。
そんなNZワインの中から、新成人への贈り物にぴったりなものをピックアップしました!
スパークリングワイン
NZでは、数はそこまで多くはないものの、シャンパーニュと同じ製法の高品質なスパークリングワインがつくられています。
大沢ワインズ プレステージコレクション メソッド トラディショナーレ ブリュット NV
ワイナリー名 | 大沢ワインズ |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | ホークス・ベイ |
種類 | 泡 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール52%、シャルドネ48% |
ヴィンテージ | ノンヴィンテージ |
アルコール度数 | 12.5% |
容量 | 750ml |
その他 | サステイナブル認証 |
備考 | コルク |
大沢泰造さんがオーナーを務める「大沢ワインズ」は、NZ北島のホークス・ベイにある、ブティックワイナリーです。
こちらのスパークリングワインは、お祝いにもぴったりです。華やかなブリオッシュのような香ばしい香りとグレープフルーツのような柑橘の香りが調和していて、ほんのりとした甘みも感じられます。
前菜から、お魚、お肉料理まで幅広い食事にあいますよ。
ミミ メトードトラディショネル NV
ワイナリー名 | ワインポートフォリオ |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | ホークス・ベイ |
種類 | 泡 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール51%、シャルドネ39% ピノ・ムニエ10% |
ヴィンテージ | ノンヴィンテージ |
アルコール度数 | 11.6% |
容量 | 750ml |
備考 | コルク |
驚くほどのりんごの風味があります。まるでシードルを思わせる青リンゴの香りがグラスから勢いよく立ちのぼります。
しかし、実際の作りは本格的なシャンパーニュ製法なので、その泡のきめ細かさ、エレガントな味わいは格別です。
白ワイン
NZは、白ワインだらけの国。特にフレッシュでフルーティーなワインが多く、ワインをそれほど飲み慣れていない人にもおすすめの銘柄がたくさんあります。
フェルトンロード リースリング バノックバーン 2020
ワイナリー名 | フェルトンロード |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | セントラル・オタゴ |
種類 | 白 |
ぶどう品種 | リースリング |
ヴィンテージ | 2020 |
アルコール度数 | 9.0% |
容量 | 750ml |
その他 | バイオダイナミック農法 |
備考 | スクリューキャップ |
NZを代表する名門フェルトンロードがつくるリースリングは、やさしい蜜の甘さが特徴で、酸味とのバランスが秀逸です。
アルコール度数も9%と控えめなので、ワインに慣れていない方にもおすすめです。
最初に飲むのがこんな高品質のリースリングなら、ワインにハマるきっかけになるかも?
グリーンソングス レイトハーベスト リースリング(500ml)2019
ワイナリー名 | グリーンソングス |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | ワイララパ、 グラッドストーン |
種類 | 甘口白 |
ぶどう品種 | リースリング |
ヴィンテージ | 2019 |
アルコール度数 | 9.0% |
容量 | 500ml |
備考 | スクリューキャップ |
日本人醸造家 小山浩平さんがつくる甘口の白ワイン。
こちらも9%とアルコール度数が低く、口当たりが爽やかで、シロップ漬けの果実のような甘みが特徴。ワインが得意でない方にもおすすめです。抜栓後、時間が経っても楽しめます。
青カビチーズやデザートとも、とっても相性が良いですよ。
赤ワイン
NZワインは、エレガントな香りと味わいのピノ・ノワールという赤ワインの名産地でもあります。
世界最高峰の赤ワイン「ロマネコンティ」もピノ・ノワールでつくられたワイン。遥か遠く、世界の頂点まで続くワインの世界の入り口として、最初にピノ・ノワールを選ぶのはとても素敵だと思います。
渋みや苦味が控えめなので、ワインを飲み慣れていない方にもおすすめです。
フェルトンロード ピノ・ノワール バノックバーン 2018
ワイナリー名 | フェルトンロード |
---|---|
生産国 | ニュージーランド |
産地 | セントラル・オタゴ |
種類 | 赤 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
ヴィンテージ | 2018 |
アルコール度数 | 13.7% |
容量 | 750ml |
その他 | バイオダイナミック農法 |
備考 | スクリューキャップ |
NZピノの最高峰とも言われるフェルトンロードは、環境にもぶどうにもなるべく負荷をかけないワインづくりを信条としています。出来上がったワインには、果実のやさしい旨みが凝縮していて、赤ワインの美味しさをしっかりと感じて頂けると思います。
いきなりNZ最高峰なんてもったいない?いや、いきなりだからこそ、最高峰の味を体験していただくと良い経験になると思います!
マメゾン マーティンボロ ピノ・ノワール 2017
ワイナリー名 | マ・メゾン |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | ワイララパ |
ヴィンヤード | マーティンボロ |
種類 | 赤 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
ヴィンテージ | 2017 |
アルコール度数 | 13.50% |
容量 | 750ml |
備考 | コルク |
パリサーエステート ペンカロウ ピノ・ノワール 2018
ワイナリー名 | パリサーエステート |
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生産国 | ニュージーランド |
産地 | マーティンボロ |
種類 | 赤 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
ヴィンテージ | 2018 |
アルコール度数 | 13.3% |
容量 | 750ml |
備考 | スクリューキャップ |
こちらは、価格帯としてはややカジュアル路線になりますが、つくりはしっかりしています。このピノは、色が薄めで柔らかい風味が特徴です。渋みはあまり感じられないと思います。
ちなみに、産地のマーティンボロはNZの中で最もブルゴーニュに気候条件が近いと言われていて、本場の雰囲気に近いワインが多いんですよ。このワインもフランスワインのようなエレガントさを備えています。
ワインを贈る時に喜ばれる工夫
新成人へのプレゼントに限らず、ワインを誰かに贈る場合、ラッピングをしてから渡すようにしましょう。ワインショップなどでは、ラッピング対応をしているお店がほとんどです。
そして、ワインはグラスも重要です。余裕があれば、ワイングラスも一緒にプレゼントをしてあげると良いと思います。
このあたりのワインの基本的なお話は、下記の記事に詳しくまとめています。イラスト付きで、ワイン初心者の方でもわかりやすい内容になっていますので、新成人の方と一緒に読んで頂いてもいいかもしれません。
ワインと一緒に贈りたいワイングッズ
新成人の家族がワインを楽しむ習慣がある場合は、ワイングラスはすでにおうちにあるかもしれません。
その場合に、ワインといっしょにこんなものを贈ってみてはいかがでしょう。
ソムリエナイフ
ソムリエナイフは、その名の通りソムリエがワインを開ける時に使用するナイフですが、今では一般のご家庭でワインを楽しむ際にも広く使われるようになっています。
これからはじまるワインライフを楽しんで!という意味を込めて、抜栓時に必要なソムリエナイフを贈るのはとても素敵だと思います。
ワイン初心者にもおすすめのソムリエナイフはこちらです。
プルタップス ソムリエナイフ
スペインのプルテックス社「プルタップス ソムリエナイフ」は、手への馴染みもよく、ヘビーユースにも耐えられる頑丈な作りです。
スクリューをねじ込んでから、2段階のてこを使ってコルクを引き上げる「Wフック」を備えているので、初級者でも比較的簡単にコルクを抜くことができます。お値段も良心的です。
まとめ
ワインは魅力あふれるお酒。香りや味わいはもちろんのこと、料理とのペアリングを楽しんだり、文化的な背景を知ることで、人生を豊かにしてくれる飲み物です。
新成人の方が、最初に口にするワインを「美味しい」と感じたら、その後の人生が、ワインによってより豊かなものになるかもしれません。
ぜひ、贈る相手のことを想像しながら、ぴったりあいそうなワインを選んでくださいね。
20歳というおめでたい節目が、良いワインと出会うきっかけになったら、とっても素敵だなと思います!
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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