スタイリッシュなワイン映画「ワインは期待と現実の味」見どころと感想

今回ご紹介するのは、2020年のNetflix作品「ワインは期待と現実の味」です。

ワインは期待と現実の味

出典元:ワインは期待と現実の味 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

スタイリッシュな雰囲気の作品ですね!

ソムリエの世界最難関資格である「マスター・ソムリエ」の試験に挑む青年と、その家族の物語です。

「ワインは期待と現実の味」詳細情報

映画ジャンル ヒューマンドラマ
テーマ 仕事、家族、マスター・ソムリエ試験
制作年/国 2020年/アメリカ
時間 104分
監督 プレンティス・ペニー
出演 ママドゥ・アティエ、
コートニー・B・ヴァンス、
ニーシー・ナッシュ、他
配信サイト Netflix

原題は「Uncorked」といって、「栓を抜かれたワイン」と訳すことができます。眠りから覚めたワインのように、くすぶっていた主人公の人生が動き出す、という意味があるのかなと思います。

この作品はNetflix配給の映画なので、Blu-rayなどのソフト化はされていません。視聴にはNetflixへの登録が必要になります。

▶︎「ワインは期待と現実の味」を視聴する(Netflix)

「ワインは期待と現実の味」の見どころ

この映画の舞台であるアメリカ、テネシー州メンフィスといえば、「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルヴィス・プレスリーの出身地として有名。ロック、ブルース、ソウルという、アメリカを代表する音楽の発祥の地とも言われています。

ピラミッド型の建物と、河を渡るいくつもの橋が象徴的なメンフィスの都市部の風景。

このメンフィスの郷土料理は「バーベキュー」。スパイシーに味付けした塊肉を、じっくりとスモーキーに焼き上げる料理です。

このサイトではワインとのペアリングにバーベキューをおすすめすることもありますが、メンフィスでバーベキューと一緒に楽しむお酒といえば、ビールとウイスキー。テネシー発のウイスキー「ジャック・ダニエル」は日本でも人気です。

そんな町で、バーベキューレストランの息子として育った主人公・エライジャ。彼は当然、その店の後を継ぐことを望まれています。しかし彼の夢は「ソムリエになること」だったのです。

メンフィスという町の環境と、ワインに全く馴染みがない家族。その夢を打ち明けても「ソムリエ?なんだそれは?」と全く理解してもらえません。

特に、祖父から店を受け継いだ父親からは激しく反対されてしまいます。

ソムリエという職業自体が認知されていないように見えたので、こんな反応も仕方ないのかな…


親としては、ワインにうつつを抜かしてる場合じゃない、ちゃんとレストランを継いでもらわんと困る!そんな気持ちでしょうね。

この作品の見どころは、マスター・ソムリエ試験に挑む若者が主人公でありながら、その舞台がワインの本場ではなくワインという存在がどちらかというとマイナーな場所であることだと思います。主人公がアフリカ系アメリカンということもあり、BGMもハイセンスなヒップホップが多用されていて、雰囲気を盛り上げています。

このように、ワインを題材としている映画としては他にはない特徴が多くあり、夢を追う青年の切磋琢磨する姿や家族愛もしっかり描かれているので、見どころが盛りだくさんです。

青春映画が好きな人、ヒップホップが好きな人などに特におすすめしたいですね。もちろん、ワイン好きさんも新鮮に楽しめるのではないでしょうか。

マスター・ソムリエとは?

「マスター・ソムリエ」とは、ソムリエの世界最高峰資格です。その合格率はなんと、たったの3〜8%。非常に難易度の高い試験であることがうかがえますね。

通常のソムリエ試験は独学で臨む人も多いのですが、マスター・ソムリエ試験の場合は独学で合格することは難しく、ワインに囲まれた環境をつくることが必要不可欠です。例えば、この映画の主人公のように専門学校に通ったり、フランスに留学するという人もいます。そして、一緒にテイスティングの練習をしたりする仲間もとても重要な存在になってくるのです。

マスター・ソムリエはハードルの高い資格ですが、合格するとソムリエとしての仕事の幅は一気に広がります。最高級レストランへの就職や、ワイン講師やコンサルティングなどの仕事にもつながるので、それが受験生たちのモチベーションになっています。

マスター・ソムリエについては他の記事でも詳しく書いていますので、ぜひそちらもご覧ください。

▶︎世界最難関ワイン試験に密着!映画「ソム(SOMM)」のあらすじと感想

「ワインは期待と現実の味」を見た感想

ワインの映画だと思って見始めましたが、鑑賞後に最も印象に残ったのは、常に息子の味方をしてくれた母親の存在でした。

いつも明るく、自分自身が苦労を強いられる状況であっても息子や家族のことを一番に想い、大きな愛で包み込んでくれました。

エライジャの夢に対して最初は非協力的だった父親も、決して息子のことを愛していないわけではなく、店を継ぐのが一番の幸せだと思うからこそだったはず。

揺らぎやすい若者の心を支えたガールフレンドも、専門学校で出会った仲間も、エライジャにとって重要な存在でした。

結局彼は、試験の困難さに負けないワイン愛もありましたが、なによりも人に恵まれていたように思えます。

マスター・ソムリエという資格が、周りのサポートなしでは、まず合格できない難関資格であるということも分かりますね。

そして最もエキサイティングだったシーンは、専門学校での生徒同士のテイスティング対決。

互いにそのワインの分析をしていく流れは緊張感があり、まるでアスリートのように見えました。

どうやって分析しているのか、私にはサッパリですが(笑)、あんなふうに深い知識を披露できるのは、かっこいいですね。

日常のジョークを交えた会話も軽快で、緊張感のあるシーンとの対比が絶妙。

テンポが良いので飽きることなく見られますし、ラストは未来への希望がみなぎるような、前向きな気持ちで見終わることができました。

まとめ

「ワインは期待と現実の味」はマスター・ソムリエを目指す青年の切磋琢磨する姿と、それを見守る家族の愛を描いたヒューマンドラマです。

スタイリッシュなBGMとウィットに富んだセリフ回しで、ワインに興味がなくても楽しめる作品となっています。

テーマが家族愛なので、ひとりでも、恋人とでも、家族とでも楽しめると思います。ぜひおいしいワインを飲みながら見てくださいね。

この記事の筆者

NZワインラバーズ編集部

NZワインラバーズ編集部
NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆しています。
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監修

NZワインラバーズ編集部

岩須 直紀
ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
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