アーダーン第二次内閣発足 多様性アップ、女性閣僚が42%

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先月行われた総選挙で歴史的大勝利をおさめ、引き続き首相を務めることとなったジャシンダ・アーダーン首相の第二次内閣が発足。11月6日に宣誓式が行われました。

新しい閣僚たちが多様性に富み、女性も多いということで、早速世界のメディアにも取り上げられ話題になっています。こちらはワシントンポスト。

こちらは中東大手メディアのアルジャジーラから。

内閣発足ニュースを伝えたニュージーランド公共放送はこちら。

女性閣僚が42%に

 

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今回の内閣改造で、女性閣僚が過去最高の42%となりました。これは前内閣から6%アップ。世界平均が25%程度と言われているので、かなり高いことがわかります。

ニュージーランドは男女格差が少ない国として知られています。世界経済フォーラムが公表している男女格差指数で示される、男女格差の少ない国ランキングでは、全世界の中で6位に位置しています。この指数は「労働」「教育」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の分野で男女格差が数値化されていますが、まさにこの“政治的エンパワーメント”の指数がアップした形となりました。

いうまでもありませんが女性だからといって選ばれたわけではなく、実績と能力がある人材を選出した結果。中には降格となった女性閣僚もいます。そもそもアーダーン首相自身、初の女性首相ではありません。1997年に誕生した初の女性首相、ジェニー・シップレイ、それに続き2番目の女性首相となり任期が5番目に長い首相になったヘレン・クラーク、そして現首相のジャシンダ・アーダーンと、すでに3名の女性首相が誕生、活躍してきました。

ちなみに集合写真の真ん中にいらっしゃるピンクスーツの女性は第21代目ニュージーランド総督(Governor-General)のパツィー・レディ。日本ではあまり知られていませんが、イギリス国王によって任命される、事実上の国家元首。女性総督の地位に就いたのもレディ総督で三人目です。

同性愛者を公表している副首相

Minister of Finance(金融大臣)を務めていたGrant Robertoson(グラント・ロバートソン)が副首相に就任しました。引き続き金融大臣も務めます。ニュージーランドには閣僚ポジションが53あり、ほとんどの閣僚が複数のポジションを兼任します。

 

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今回の閣僚の中には、このロバートソン副首相を含む4名のLGBTQ当事者が。ロバートソン副首相は、ゲイであることを公表しており、

LGBTQのコミュニティーから、副首相のようなポジションにつけるんだということを改めて認識できることは、LGBTQの当事者にとって、特に若い人たちにとってはとても重要だと思う

とコメントしています。

初のマオリ系女性外務大臣誕生

 

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初めての女性外務大臣に就任したのは、Nanaia Mahuta(ナナイア・マフタ)。今回の内閣改造では、ニュージーランドの先住民、マオリ族の血統の閣僚が多く生まれましたが、マフタ外務大臣もその一人。

唇と顎にあるタトゥーはマオリ伝統のものでMoko kauae(モコ・カウアエ)と呼ばれ、自身の家系と文化を表します。マオリ族にとって顔や頭は神聖なもの。そこにタトゥーを彫っているわけなのでタトゥーそのものは特に神聖なものとされています。マフタ外務大臣はこのモコを持つ初めての閣僚となりました。

マフタ外務大臣の就任を受け、

顔のタトゥーは醜くて洗練された文明のものとは思えない。世界に立つ外務大臣としてふさわしくない

とコメントしたNZの作家は、その発言後すぐに、人種差別やマオリ文化への冒涜だとして批判を浴び、著作物がオンラインショップから消される騒ぎに発展しました。

数年前に、日本でもこのタトゥーを持つマオリ族の女性を北海道の温泉施設が入浴拒否したとして問題になっています。

ニュージーランドでは、ヨーロッパからの移民によって、キリスト教が持ち込まれたせいで、一時このマオリのタトゥーを不道徳なものとする動きが増え、このタトゥーを彫る人が減っていました。近年、マオリ族とその言語、そして文化を守る動きが大きくなっており、マオリ由来のタトゥーを彫る人が再び増えています。

多様性に富んでいるのは内閣だけではありません。今回の総選挙で生まれた議会も多様性にあふれたものに。まず全体の25%がマオリ系。47%が女性、そして約10%がLGBTQ当事者となりました。

 

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ニュージーランド政府は、新型コロナウイルスの抑え込みと、ウイルスにより影響を受けた経済の立て直しを国民から期待されています。

この記事の筆者

石黒

石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
株式会社デック 取締役
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