グリーンソングス レイトハーベスト リースリング 2019

日本人醸造家、小山浩平さんによる「グリーンソングス レイトハーベスト リースリング」のレビューです。蜜のニュアンスとさわやかなフルーツの酸味が広がる、完成度の高いデザートワイン。夕食後、締めのアイスとともに、ちょっと贅沢に楽しむのがおすすめです。
レビュー日 | 2020.12.15 |
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地域 | ワイララパ |
ワイナリー | グリーンソングス(Green Songs) |
品種 | リースリング |
収穫年 | 2019 |
香り | 黄金糖、蜜、青りんご |
アルコール | 9% |
シーン | 夕食後、締めのアイスとともに。 |
購入先リンク | ▶ボクモワイン |
希望小売価格 | 3,190円(税込) |


岩須
日本人醸造家、小山浩平さんによるデザートワイン。蜜のニュアンスとさわやかなフルーツの酸味が広がる、「レイトハーベストリースリング」のお手本のような一本です!
ワイララパ地方にあるグラッドストーンというとても小さな産地のぶどうでつくられた、「レイトハーベスト リースリング」です。
「レイトハーベスト」とは、ぶどうの収穫を限界まで遅らせ、水分が抜けて甘味や旨味が凝縮したぶどうからつくられた、甘口ワインのことを指します。醸造過程では、糖分を残した状態で発酵を止めることで、甘口に仕上げるのが特徴です。
リースリングはこのレイトハーベストと非常に相性がいい品種で、世界各地で「レイトハーベスト リースリング」がつくられています。ただ、リースリングの収穫量があまり多くないNZでは、ちょっと珍しい存在のワインですね。
外観は、ややゴールドっぽい黄色。
アルコール度数は9%で、粘性はそんなに高くなくさらっとした感じです。
透明な瓶に入っているので、このゴールドがかったワインの色がそのまま瓶から透けて見え、とても綺麗ですね。
香りを嗅いでみると…
これはもう、あの昔懐かしキャンディ「黄金糖」の香りですね。そして蜜の香り。それに加え、青りんごのような酸味を感じさせるフルーツのニュアンスもあります。
香りだけでデザートになりそうな、甘口リースリング独特のフレーバーがしっかりと出ています。
味わいは、まろやかな酸味と、素直な甘さが口の中に広がります。とても残糖度が高い甘口ワインですが、後味は非常にさっぱり。ネガティブな苦味も感じられません。
そしてリースリングに由来する青りんごのニュアンスが、味わいの中でも中心となっていて、その中に、蜜のトロッとした旨味が絡んできます。
甘口リースリングのお手本のような一本です。
アルコール度数が高くないので、飲みやすさもありますし、ワインやアルコールそのものに慣れてないという方でも、一口飲んで素直に「おいしい」と思えるジューシーさがあります。
しかもこのワイン、500ml入というナイスなサイズなんですよね。375mlだとちょっと小さいし、750mlだと甘口ワインとしてはやっぱり大きいので、手に取りやすくて嬉しいサイズですね。
冷蔵庫に入れておけば何週間かもちますので、ナイトキャップ(寝酒)としてもおすすめです。毎晩、ちびちびと飲むっていうのもいいんじゃないでしょうか?
思わずスイーツに手が伸びてしまいそうなワインなので、カロリーオーバーには要注意!
「コウヘイさん、よくぞこれを作った!」と心から思った、大変完成度の高いデザートワインだと思います。
おすすめのペアリング
バニラアイスクリーム
デザート代わりにもなりそうなこのワインは、ストレートにデザートと合わせてみてください。
特にバニラアイスクリームなんかいいですね。甘さと甘さがすごく芳醇になって、良いペアリングになると思います。
ちょっと贅沢な最高の大人の楽しみ方、ぜひチャレンジしてみてください!
ワイナリー「グリーンソングス」について
画像提供元:(株)サザンクロス
このワインを作っているのは小山浩平(ニックネームはコウヘイ)さんという日本人醸造家の方。
NZのネルソン地方にて、「グリーンソングス」というワイナリーを営んでいます。
コウヘイさんは東京・ロンドンのビジネスの世界で活躍されたあと、2011年にワインづくりを志しNZへと渡ります。
国立リンカーン大学でぶどう栽培・ワイン醸造を学び、日本人初の首席で卒業。そしてNZやカリフォルニアでワインづくりを実際に学び、2014年にアタマイ・ヴィレッジとパートナーシップを組み、自身のワイナリーを設立しました。
このアタマイ・ヴィレッジでは、地球環境にできるだけ負担の少ない暮らしを共通の目的とし、果樹園や農場などが共同で運営されています。
画像提供元:(株)サザンクロス
またコウヘイさんは、ワイララパ地方グラッドストーンにある「アーラー(URLAR)」というワイナリーの栽培醸造責任者でもあります。「アーラー」は、鹿児島県の西酒造8代目当主である西 陽一郎さんがオーナーを務めるワイナリー。
グリーンソングスのラインナップも更に充実し、ワインづくりの幅を広げるコウヘイさん。今後の活躍にも期待が膨らみます。
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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