ストラタム シャルドネ 2019

NZの素晴らしいシャルドネ「ストラタム シャルドネ 2019」のテイスティングレビューです。リーズナブル路線でありながら、樽の特徴を十分に楽しめるおすすめの一本です。バターを使ったお料理がある食卓に。
レビュー日 | 2021.05.12 |
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地域 | カンタベリー/ワイパラ |
ワイナリー | シャーウッド エステート(Sherwood Estate) |
ワイン名 | ストラタム(Stratum) |
品種 | シャルドネ |
収穫年 | 2019 |
香り | ヘーゼルナッツ、バニラ、アプリコット、洋梨 |
アルコール | 13% |
シーン | バターを使ったお料理がある食卓に。 |
購入先リンク | ▶楽天市場 |
標準小売価格 | 2,310円(税込) |


岩須
NZにもこんな素晴らしいシャルドネがあるんです!リーズナブル路線でありながら、樽の特徴を十分に楽しめるおすすめの一本です。
このレビューの動画はこちら!
黄色みの強い、シャルドネらしい色をしています。
透明感もあって、とても綺麗な外観ですね。
グラスを軽く回すと、ワインの涙がゆっくりと流れ落ちてきて、アルコール度数の高いワインであるということを物語っています。(Alc13%)
香りを嗅いでみると…
ヘーゼルナッツのとても良い香り。
ひと嗅ぎで“シャルドネ”とわかる香りですね!
…と聞くと特徴のある印象を受けますが、実は、シャルドネという品種自体には「強い個性がない」と言われているのです。
そのため、ワインを醸造する際に「木樽」を使って発酵・熟成を行い、香りや味わいに複雑味を与えたりします。このワインの場合も、80%をステンレスタンクで、残りの20%を樽で発酵。3ヶ月の間、澱と一緒に熟成しています。樽由来の香りであるナッツやバニラなどのニュアンスが、綺麗に現れているワインだと思います。
さらにその中に、アプリコットや洋梨のようなフルーツ感も感じられ、奥行きのある香りになっています。
味わいも同様に、アプリコットや黄桃のような果実のニュアンスがあり、まろやか。酸味は穏やかなので、酸っぱいワインが苦手な人にもおすすめです。
フルーツの感じはあるものの甘ったるさはなく、後味はすっきりしているので、食事に合わせやすい辛口ワインですね。
NZでは、あまり生産量の多くないシャルドネですが、ステンレスタンクで仕上げたシャープな味わいのものや、このワインのように樽を使ってナッツやバニラの香りをまとわせたものなど、幅広いバラエティのものがつくられています。
樽を使用するとその分コストがかかるので、ワインの価格は上がってしまいがちです。しかし、このワインは樽を使いながらも、2,100円(標準小売価格)という価格に抑えられています。それだけでなく、日本のスーパーにもよく並んでいて、入手もしやすい。とても貴重なNZワインと言えそうです。
品質◎・価格◎・流通◎という三拍子が揃ったNZワインって、そうありません。
みなさんも見つけたら、ぜひ手にとってみてくださいね!
おすすめのペアリング
樽の香りをもったシャルドネには、まろやか系の料理が合います。特に、バターを使った料理との相性はバッチリ。
例えば「白身魚のバター焼き」にこのワインを合わせると、かなり威力を発揮すると思いますよ!
また、(ワインが負けない程度の)滑らかなクリーム系パスタ、もしくは、オイル系パスタの上に少しバターの欠片を乗せて風味を加えると、寄り添ってくれると思いますね。
でも、もっと気軽にいくなら…
“ポテトチップスのバター醤油味”なんてのもアリ!
ゲームや映画鑑賞のお供に、こういうカジュアルなNZのシャルドネとポテチ、割と相性いいんじゃないかなと思います。お試しあれ!
ワイナリー「シャーウッド エステイト」について
このワイン「ストラタム」シリーズを手掛ける「シャーウッド エステイト」は、NZの南島ワイパラ(カンタベリー地方)にある家族経営のワイナリー。
ニュージーランドは、海外から移住してきた生産者も多いのですが、こちらは生粋のニュージーランド人のワイナリー。ダイアン&ジルのシャーウッド夫妻によって、1987年に設立されました。
設立当時、NZのワイン産業はまだ盛んではなく、国内のワイナリー数は約70軒、ピノ・ノワールを醸造するワイナリーにいたってはわずか5軒しかありませんでした。
そんななか、ワイパラの土地が持つポテンシャルの高さにいち早く目をつけ、ワインづくりを成功させた、シャーウッド エステイト。間違いなく、一時代を築き上げたパイオニアとも言える存在のワイナリーです。
また、NZでは定着しているサステイナブルなワインづくりに、いち早く取り組んでいるワイナリーとしても知られています。
現在は、ワイパラの他にもNZ最大のワイン産地であるマールボロに計8つの自社畑を所有。
ブティックワイナリーでありながら、近代的な設備を取り入れることによって自社での一貫生産を可能にし、最高品質のワインを生み出しています。
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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