マナ バイ インヴィーヴォ ソーヴィニヨン・ブラン 2020

「マナ バイ インヴィーヴォ ソーヴィニヨン・ブラン 2020」のテイスティングレビューです。カジュアルながらも、NZのソーヴィニヨン・ブランの良いところがギュッと詰まった非常に優れたワイン。暑い季節に活躍しそうな一本です!
レビュー日 | 2021.05.21 |
---|---|
地域 | マールボロ |
ワイナリー | インヴィーヴォ(Invivo) |
ワイン名 | マナ(Mana) |
品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
収穫年 | 2020 |
香り | レモン、ドライハーブ、ピンクグレープフルーツ |
アルコール | 13% |
シーン | 平日にも週末にも。カジュアルな夕食のお供に。 |
販売価格 | 1,760円(税込) |
購入先リンク | ▶サザンクロス ワインクラブ |


岩須
カジュアルながらも、NZのソーヴィニヨン・ブランの良いところがギュッと詰まっている、非常に優れたワイン。暑い季節に活躍しそうな一本です!
このレビューの動画はこちら!
日本酒にも近いような透明感ですね。とても綺麗なうすいグリーンの色合いです。
ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは、それほど色がつかず、透明に近い色合いになることが多いのですが、まさにその特徴がよく出ています。
続いて香り。
レモンやドライハーブのような香りが優しく香ります。
また、ピンクグレープフルーツのような、ほんのり苦味のある柑橘系のフルーツのニュアンスもありますね。
味わいも香りと同様、ピンクグレープフルーツのような果実感と穏やかな苦味が口の中に広がります。
余韻は爽やか、後味もすっきり。コンパクトにまとまりつつも、NZのソーヴィニヨン・ブランの良いところがギュッと詰まっている、そんなワインですね。
これぐらいのまとまり感があってこの価格(1,760円)というのは、とてもお得だと思います!
スルスル飲めるタイプなので、いろんなお料理に合いそうです。
どちらかというと、記念日にご馳走と一緒に飲む特別なワインというより、「平日もちょっと飲んじゃおう!」みたいな日常飲みに良いんじゃないでしょうか。
ピクニックなどのアウトドアにもおすすめですね。夏の青空の下、氷バケツでしっかり冷やして飲むとサイコーだと思います!
おすすめのペアリング
ワイン単体でも良いですが、お料理と合わせるとより一層美味しくいただけると思います。
ハーブやグレープフルーツの要素をもったワインなので、その風味を活かすならば、味の濃いお肉料理よりもさっぱりとした鶏肉や魚介、野菜などを使った優しい味わいのものがおすすめです。例えば、サラダ、カルパッチョ、唐揚げなど。柑橘系のドレッシングをかける料理なら、なんでも合いそうです。
魚介類を使ったオイルパスタもいいですね。カジュアルな料理と、気軽に合わせるのにぴったりなワインだと思います。
サーモンのカルパッチョ
アサリのオイルパスタ
ワイナリー「インヴィーヴォ」について
このワイン「マナ」を手掛けるのは「インヴィーヴォ」というワイナリー。
Tim Lightbourne(ティム・ライトボーン)とRob Cameron(ロブ・キャメロン)の二人が2007年に設立。以来、ワールドクラスのワインを生産しています。
ラテン語である「インヴィーヴォ」とは英語で「In life」という意味。インヴィーヴォの理想は、革新的かつ現代的な取り組みで「人生の喜びを分かち合うワイン」を世界に届けることです。
そんな理想をもつ彼らは、2008年の発売以来ビジネスを急速に成長させ、非常に短期間で世界に認められるワイナリーになりました。
クリエイティブなマーケティングが評価され、NZワイン産業においてもっとも大きなイノベーションを起こしたワイナリーとして、150以上のメダルと多くのトロフィーを獲得しています。
2015年にはNZのワイナリーとして初めて、クラウドファンディングでの資金調達に成功。NZワイン界に新たな道を示したことでも評価されています。
また、著名人とのコラボレーションワインも話題に。
コメディアン・俳優・司会業などでよく知られる「グラハム・ノートン」が個人的にブレンドした「Graham Norton Wines」シリーズで、人気を集めています。
さらに、2019年にはアメリカの女優・デザイナーでありワイン愛好家の「サラ・ジェシカ・パーカー」とパートナーシップを結び、“Invivo X Sarah Jessica Parker Sauvignon Blanc”を発売。こちらも大変注目を浴びています。
マオリ族が最も大切にする価値観「マナ」
このワインの名前「MANA(マナ)」というのは、NZの先住民であるマオリ族が使う言葉「マオリ語」です。
NZでは、ワインやワイナリーの名前にマオリ語がよく使われています。
先住民である彼らをリスペクトし、共に生きていこうという文化のあらわれです。
そんな「MANA」を、日本語に正確に訳すのは難しいですが、あえて言うならば「徳」と言えるかも知れません。
マオリ族は、“人は最大級のマナを持って生まれる”とし、
- 悪い行いをすると「マナ」を失う
- 善い行いをすると「マナ」を得る
というように、生きていく上でマナを最も重要なものと位置づけています。
仏教の「徳を積む」という考えにすこし似ている気もしますね。
このような名前の由来を知ると、このワインを飲むときの味わい方がちょっと違ってきますね。
今日は少し背筋を伸ばして、最近、僕はマナを得たかな、失ったかな、と振り返りながら飲んでみたいと思います。
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
- SNSフォローよろしくお願いします!
- Twitter ▶ @nzwinelovers
- Instagram ▶ bokumowine
監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
Facebook
Twitter