マナ バイ インヴィーヴォ ピノ・ノワール 2018

3つの産地のピノ・ノワールをブレンドしてつくられた「マナ バイ インヴィーヴォ ピノ・ノワール 2018」のテイスティングレビュー。やや力強さもあるこのワインには豪快にお肉を焼くBBQがおすすめです。
レビュー日 | 2021.05.28 |
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地域 |
ホークス・ベイ ネルソン セントラル・オタゴ |
ワイナリー | インヴィーヴォ(Invivo) |
ワイン名 | マナ(Mana) |
品種 | ピノ・ノワール |
収穫年 | 2018 |
香り | ラズベリー、ザクロ、シナモン |
アルコール | 13% |
シーン | お肉料理、特にBBQのお供に。 |
購入先リンク | ▶サザンクロス ワインクラブ |
販売価格 | 2,200円(税込) |


岩須
3つの産地のピノ・ノワールをブレンドしてつくられたワイン。豪快にお肉を焼くBBQにおすすめです!
向こうが透けて見える明るいトーン。
ピノ・ノワールらしい綺麗なルビーの色合いです。
この華奢な外観に反して、香りは力強いですね。ピノ・ノワールの特徴であるベリー系の香り、シナモンのようなスパイスの香りが感じられます。
味わいには、全体的にはベリーのニュアンスがしっかりとありつつ、少しカカオのようなほろ苦さも感じられ、やや力強い印象です。お肉料理が欲しくなる味わいですね。
「ピノ・ノワール=エレガントな味」というイメージが強いのですが、このワインはやや力強さも感じられますね。
「NZの気候に合う品種」と言われているピノ・ノワールは、赤ワイン用ぶどうの中では最も多く育てられている品種で、全国各地で栽培されています。
代表的な産地はセントラル・オタゴ地方、マールボロ地方、ワイララパ地方などですが、このワインは、
という3つの産地のピノ・ノワールを混ぜてつくられています。
このワインは、異なる3つの産地のピノ・ノワールを混ぜて、オリジナルの味に仕上げられているのが特徴です。日本酒で言うと、東北2県、九州1県のお酒をブレンドして新しい味をつくったというイメージでしょうか(笑)
おすすめのペアリング
ペアリングにはお肉料理がおすすめですが、凝ったソースでナイフとフォークでおしとやかに、というよりは、豪快に炭火で焼いたスモーキーなお肉のほうが合いそうです。
豚肉やベーコン、もちろん牛やラムでもバッチリ。
塩コショウ+ガーリックチップなど、シンプルな味付けで合わせてみてください!
ハーブソルトもおすすめです!
ワイナリー「インヴィーヴォ」について
このワイン「マナ」を手掛けるのは「インヴィーヴォ」というワイナリー。
Tim Lightbourne(ティム・ライトボーン)とRob Cameron(ロブ・キャメロン)の二人が2007年に設立。以来、ワールドクラスのワインを生産しています。
ラテン語である「インヴィーヴォ」とは英語で「In life」という意味。インヴィーヴォの理想は、革新的かつ現代的な取り組みで「人生の喜びを分かち合うワイン」を世界に届けることです。
そんな理想をもつ彼らは、2008年の発売以来ビジネスを急速に成長させ、非常に短期間で世界に認められるワイナリーになりました。
クリエイティブなマーケティングが評価され、NZワイン産業においてもっとも大きなイノベーションを起こしたワイナリーとして、150以上のメダルと多くのトロフィーを獲得しています。
2015年にはNZのワイナリーとして初めて、クラウドファンディングでの資金調達に成功。NZワイン界に新たな道を示したことでも評価されています。
また、著名人とのコラボレーションワインも話題に。
コメディアン・俳優・司会業などでよく知られる「グラハム・ノートン」が個人的にブレンドした「Graham Norton Wines」シリーズで、人気を集めています。
さらに、2019年にはアメリカの女優・デザイナーでありワイン愛好家の「サラ・ジェシカ・パーカー」とパートナーシップを結び、“Invivo X Sarah Jessica Parker Sauvignon Blanc”を発売。こちらも大変注目を浴びています。
マオリ族が最も大切にする価値観「マナ」
このワインの名前「MANA(マナ)」というのは、NZの先住民であるマオリ族が使う言葉「マオリ語」です。
NZでは、ワインやワイナリーの名前にマオリ語がよく使われています。
先住民である彼らをリスペクトし、共に生きていこうという文化のあらわれです。
そんな「MANA」を、日本語に正確に訳すのは難しいですが、あえて言うならば「徳」と言えるかも知れません。
マオリ族は、“人は最大級のマナを持って生まれる”とし、
- 悪い行いをすると「マナ」を失う
- 善い行いをすると「マナ」を得る
というように、生きていく上でマナを最も重要なものと位置づけています。
仏教の「徳を積む」という考えにすこし似ている気もしますね。
このような名前の由来を知ると、このワインを飲むときの味わい方がちょっと違ってきますね。
今日は少し背筋を伸ばして、最近、僕はマナを得たかな、失ったかな、と振り返りながら飲んでみたいと思います。
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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