マ・メゾン ピノ・ノワール 2017

レビュー日 | 2020.02.19 |
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地域 | ワイララパ |
ワイナリー | マ・メゾン(Ma Maison) |
品種 | ピノ・ノワール |
収穫年 | 2017 |
香り | ダークチェリー、カシス、たばこ、なめし革 |
アルコール | 13.5% |
シーン | ブルゴーニュグラスを購入したときの記念すべき一杯目に! |
購入先リンク | ▶サザンクロス ワインクラブ |
希望小売価格 | 4,500円(税別) |


岩須
これぞ正統派「ニュージー・ピノ」ですね!
外観は、美しいルビー色。
熟成感はほとんどなく、若くてクリーンなトーンです。
“クリーンなトーン”というのは、ワイングラスを傾けてワインの色を見たとき、グラデーションが単色であるということ。違う色味は混ざっていなくて、シンプルなんです。
このことからワインのつくり自体も“クリーン”であるということがうかがえます。
香りは、ダークチェリー、カシス、たばこ、なめし革。
味わいは、フレッシュなベリーがファーストアタックで感じられます。
あとから追いかけてくるスパイス感がありますが、全体的に優しく、まろやかな旨味があるワインです。
ピノ・ノワールの特徴
ピノ・ノワールは、優しくてエレガントで繊細な味わいが特徴です。
NZのものはそれに加え、フルーティさを併せ持っています。
これはピノ・ノワールの代表的な産地であるフランスのブルゴーニュ地方にはないスタイル。ブルゴーニュではフルーティさを抑えた、複雑な旨味があるのが特徴です。
NZのピノ・ノワールにもいろんなスタイルがありますが、このワインは王道と言えると思います。
果実感が全体を支配しながらも、複雑味がきれいにまとまっている。さらに飲み口がすっきりしていて、ワイン単体でも十分楽しめるようなスタイルですね。
NZのブルゴーニュと言われる、マーティンボロ
このワインの産地は、ワイララパ地方の「マーティンボロ」というとても小さなサブリージョン。
「マーティンボロのワイン」と聞くだけで、非常に期待が高まります!
というのもマーティンボロという産地は、先に述べたピノ・ノワールの本場、ブルゴーニュ地方に気候や地層がかなり近いと言われている地域なんです。
ワイン生産量は少ないものの、この小さな産地からは高級ワインが生み出され、国際的に高い評価を得ています。
また、マーティンボロの生産者は家族経営が多く、このワインの生産者「マ・メゾン」もその一つです。
ワイナリー「マ・メゾン」について
ワイララパ地方のマーティンボロにある「マ・メゾン」は、ワイン愛好家の夫婦、エドワード氏とマージョリー氏が営むワイナリーです。
香港生まれのエドワード氏は歯科医でありながら、ベーカリーやテイクアウトショップのオーナーとしても活躍。さらにウェリントン市内に「マ・メゾン(Ma Maison)」という名のレストランをオープンします。
「食べ物とワイン」に情熱をもつ夫妻。
活躍はそれだけでは終わりません。
2人はさらなる一歩を踏み出し、1993年、ワイナリーを設立します。レストランと同じ名前のワイナリー「マ・メゾン」の誕生です。
1995年、マーティンボロに小さな土地を購入した2人はピノ・ノワールを植え、「卓越したピノ・ノワールを生産すること」を最優先に考えたワインづくりを始めます。
彼らのワインづくりは「採算度外視」とも言われるほどで、栽培するぶどうが自分たちの求める品質に達していなければ、その年は収穫もせずワインもつくらないほど。
ぶどう栽培はナチュラルな方法で行われ、科学的な殺虫剤は使用せず、全てのぶどうを手摘みで収穫しています。
また、土壌や気候などぶどうの樹をとりまく環境すべてをそのままワインへ反映するべく、ごく最低限の干渉に留めらています。
おすすめのペアリング
このワインには「甘いタレ」がよく合うと思います。
素材の旨味があって、そこに少し甘みが足されているお料理と合いそうな気がしますね。
焼き鳥をタレで
「焼き鳥は塩!」という方も多いかと思いますが、ぜひタレでこのワインと合わせてみてください。
マグロユッケ
赤身の刺し身って生臭く感じそうですが、調理次第では意外と気にならないんです。
韓国風の「ユッケ」がまさにそう。
醤油ベースのタレとごま油、そしてポイントなのが卵黄。
この卵黄が、まろやか〜に全てをまとめてくれて、いい役するんですよ!
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆しています。
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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