マトゥア リージョナル ソーヴィニヨン・ブラン 2017

マールボロワインのお手本のような1本「マトゥア リージョナル ソーヴィニヨン・ブラン 2017」のレビューです。NZソーヴィニヨンによく現れる「ツゲ」のニュアンスがはっきりと分かる香りと、フルーティーかつ綺麗な酸味のある味わい。
レビュー日 | 2020.04.24 |
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地域 | マールボロ |
ワイナリー | マトゥア(Matua) |
品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
収穫年 | 2017 |
香り | ツゲ、グレープフルーツ、パッションフルーツ、ハーブ |
アルコール | 13% |
こんな人におすすめ | 日本で手に入りやすく、カッコいいデザイン、なおかつ安心できる味わい!NZワインを初めて飲む人におすすめです! |
購入先リンク | ▶楽天市場 |
希望小売価格 | 2,200円(税込) |


岩須
NZのマールボロワインのお手本のような一本です!輸入元はサッポロビールさんで流通量も多く、値段も良心的。僕も今まで6本くらい飲んでます!
色合いは、イエローグリーンのような、やさしい黄緑色。黄色味はあまり強くないですね。
注いですぐは、多少ぷちぷちとした気泡がみられます。
アルコール度数は13%としっかりあるので、完熟したぶどうでつくられていることが想像できます。
香りの第一印象は、まさに「ツゲ」。櫛に使われる植物として知られていますが、これはNZのソーヴィニヨン・ブランに非常に良く現れる香りです。
グレープフルーツ、パッションフルーツの香りは落ち着いていて、ハーブのニュアンスが強め。これは、マールボロのソーヴィニヨン・ブランの典型的な香りと言えるでしょう。
また、ほんの少しですが、石灰のようなニュアンスも感じます。
少しスワリングすると、中にこもっていたパッションフルーツのような南国フルーツの香りが、ぱっと広がります。
このワインのヴィンテージは2017年とやや時間がたっていますが、おそらくもっと新しいものであれば、よりフルーツの香りが華やかに香るでしょう。購入する際には、最新のヴィンテージを選んで買うと、よりフレッシュ感とフルーツ感を楽しめると思いますよ。
しかし、これはこれで全然オッケー。
僕の中では「落ち着いたマールボロ」っていう印象ですね。食事に合わせやすいタイプにまとまっていると思います。
口に含むと、香りからは感じにくかったグレープフルーツのニュアンスが、一気に広がります。グレープフルーツの皮の綿の部分、それから実のジューシーさとほろ苦さが上手く表現されていますね。
さらにパッションフルーツ、そしてレモンのような心地良い酸の刺激。
めちゃくちゃフルーティかつ、とても綺麗な酸味です。
また、香りの中にもあったセージのような清涼感のあるハーブのニュアンスも感じられます。
よくまとまっていて、なおかつ濃縮感とジューシー感もある、NZのマールボロのワインのお手本のような一本です。
NZワインは是非、ここから入ってください!
ボトルにも注目
一見ワインとは思えない、非常に綺麗でクリアなボトル。
この美しいブルーは、ワイン売り場でもかなり目を引くデザインだと思います。
マオリ族の顔のタトゥーがモチーフに使われていますが、これはマオリの人たちからの正式な許可が必要なもの。ワイナリーがマオリ文化に敬意を払い、マオリの人たちもそれを認めているという友好関係がうかがえますね。
また、飲み頃になると雪の結晶マークが現れる「サーモグラフィラベル」を採用していたり、ベースのブルーの中にうっすらと浮き上がるマオリの模様が、非常にユニークなデザインです。
こういった爽やかで綺麗なブルーのボトルは、アウトドアのシーンにもぴったりですね。
ワイナリー「マトゥア」について
NZワインといえばもちろん、ソーヴィニヨン・ブランですね。
このNZワインの代名詞とも言えるぶどう品種「ソーヴィニヨン・ブラン」を、NZで初めて生産したワイナリー、それが「マトゥア」です。
創設者であるスペンス兄弟は、1969年、NZで初めてソーヴィニヨン・ブランを植樹。そして1974年、NZ初となるソーヴィニヨン・ブランのワインを発売します。
この二人の兄弟の革新的な活動により、NZのソーヴィニヨン・ブランの歴史は始まったのです。
マトゥア(MATUA)とはマオリ語で「家長」または「総本家」という意味(head of the family)。シンボルカラーのブルーは、ぶどう畑の近くを流れる河の水の色を表現しています。
NZの土地に根付いたワインづくりを続け、そしてNZワイン産業に大きな革命を起こしたスペンス兄弟。間違いなくNZソーヴィニヨン・ブランのパイオニアである彼らは、現在もなお新しいワインを生み出し、挑戦を続けています。
創業当時は北島のオークランドからスタートしたマトゥアですが、現在は所有するぶどう畑の62%が南島のマールボロにあります。その他、ギズボーン、ホークス・ベイ地方、セントラル・オタゴ地方などにも畑があり、国内でも最も有名なブティックワイナリーの一つへと成長しています。
また、2012年「IWSC NZプロデューサー・オブ・ザ・イヤー」を受賞して以来、数多くの賞を受賞。
その品質は世界で認められ、国際的にも高い評価を受けているワイナリーです。
おすすめのペアリング
後味に苦味がちょっぴり残るこのワインは、お食事に合わせやすいと思います!
エビフライ
このワインは海鮮料理と相性が良さそうです。
中でも、エビを使った料理がおすすめ。茹でたエビの料理や、ガーリックシュリンプもいいでしょう。
特におすすめなのが、プリっと大きいエビフライ!
レモンをギュッと絞って、合わせてみてください。
シーフードのカルパッチョ
カルパッチョのような、あまりゴテゴテしてない、シンプルな調理法もおすすめですね。
磯の香りと非常に良いペアリングになりそうです。
この記事の筆者

- NZワインラバーズの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています
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監修

- ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
ボクモ(BOKUMO)
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