「いつもの」+「あたらしいの」

ソムリエブログ

飲食店営業を再開させて10日が経ちました。

飲食店のみなさん、緊急事態宣言明け、調子はいかがですか?

うちは今のところ、土曜日だけは大波で、あとの曜日は中波か小波です。

飲食店を利用するみなさん、緊急事態宣言明け、飲みに行っていますか?

僕の印象では、お店でお酒を飲むという行為は、まだ選択肢に入らない方が多いのかなという感じがします。

特に、僕らのような飲食店にとって厳しいのがリモート問題です。

こないだカウンターに来ていただいた方にリモート事情を聞いてみたら、「私、月に1回しか出社してないです」とおっしゃって、青ざめました。

リモートがこのまま定着してしまうと、「平日の仕事帰りにちょっと寄っていく」という飲み方は過去のものに。もちろん、会社の飲み会の開催も難しいでしょう。

職種によって、まったくリモートになっていない方、週の半分くらい出社する方など、リモート度合いはさまざまなようですが、今後は、飲み屋は「リモートじゃないお客さんの取り合い合戦」になるのかなと思ったりしています。

ただ、そんな中、頼もしいのは「外飲みが趣味」という方。みなさん、緊急事態宣言が明けるのを手ぐすねを引いて待っていたようです。そして、SNSでさっそくそれぞれのご贔屓の店の写真ををたくさんアップされています(もちろん、仕事の事情であげない方もいらっしゃると思いますが)。

リモートだろうがなんだろうが、飲みたければ外に出るの精神、心強いです。頑張ってください!外飲み族!

しかし、頑張ってくださいと他力本願なことばかりを言っていてはいけません。

飲食店が魅力的でなければ、そもそも、行きたい店の選択肢に入りません。

魅力的なお店にしようとする努力は、どんな店でも常に必要です。

僕は常々、店には「いつもの」+「あたらしいの」が両方必要だと思っています。

何を「いつもの」として残すのか。

そして、どんな「あたらしいの」をつくるのか。

その選択が、お付き合いをしてくださるお客さんに対する「お店の態度」になる。

今回の休業明けのボクモの場合は、メニュー、内装、スタッフのみんなは、いつもの。

あたらしいものとして、今回変えたのは、路上の看板です。

ボクモ看板ビフォア

以前の看板:台風で飛んで行かないように紐で固定したときの写真

12年前にオープンしたときは、「店の内装のセンスは良いけれど、「ボ」の看板がいただけない。なんかダサい。」みたいなことをよく言われました。

でも、当時の僕は「バランスがちょっと崩れているものがカッコイイ」と思っていたので(ひねくれ者)、そう言われると、内心よしよし、狙い通りと思っていました。

そして、店内で電話している方が「でっかいボの看板が目印だよ」と言っているのを聞いて、「そうそう、それです!そのためです!」と思っていました。

しかし、時間がたって多くの方は、ネットで店を調べて来店されるようになり、目印としての特大の「ボ」は、もうお役御免かなと思うようになりました。バランスが崩れているのを面白がる歳でもなくなってきたというのもあります。

いちばん大きいのは、12年マイナーチェンジを繰り返した結果、オープン当時とはだいぶ違う店になったということ。

オープン時は、「安くて美味しいワインとビールががぶがぶ飲める店」でした。

今は「ニュージーランドワインとそれにあうお料理の店」です。ほぼ、フルモデルチェンジしています。

その店の態度を、看板でしめしたら、こうなりました。

ボクモ看板アフター

新しい看板

僕は、ニール・ヤング(カナダのシンガーソングライター)の「変わり続けるからこそ、変わらずに生きてきた」という言葉が好きです。年代によって音楽性が変わるミュージシャンは、魅力的だなと思います。

僕らのような店も、細かい変化を繰り返すことこそが、魅力につながるんだろうなと思っています。

次の変化は、メニューです。

休み中に開発したメニューがいっぱいありますので、ちょっとずつ、小出しにしていきます。

ただ、シェフひとりでやっている小さな店としては、「あたらしいもの」を入れるためには「いつもの」を削る作業をしなければなりません。これ、いつもドキドキします。

なんでかというと、ほぼ確実に「あのメニュー、もうやってないの?」と言われてしまうので。

そのたびに「申し訳ありません」となるのですが、重ねて申し訳ないのは、「俺が好きなメニューは不人気だったんだ」と思わせてしまうこと。さらに「この店、俺とはズレがあるな」と思われちゃうかも、と考えると、こわいこわい。

でもまあ、新メニューはこれまでよりもっと魅力あふれるものだと判断して投入するわけです。変わり続けるためには、ビクビクしながら、断腸の思いで取捨選択せねばなりません。

というわけで、今週はお肉料理、来週は魚介料理をメニューに加え、定番だった何かを外したいと思います。

しかし、新しいものがイマイチだったら、すぐに元に戻す、それもひとつの立派な変化だと、都合良く解釈している僕であります。

今週のペアリング提案

今週から、ワインバー「ボクモ」でお出ししているメニューと、それにあうニュージーランドワインのペアをご紹介していきたいと思います。

まずは、こちら。

枝豆チリコンカン

「枝豆ラムコンカン」

チリコンカンは、アメリカ南部テキサス〜メキシコの郷土料理。スペイン語でチリコンカルネ。普通、牛ミンチを使うのですが、ボクモではラムミンチを使って、ラムコンカンという造語で提供しています。枝豆との相性、とても良いですよ。

おうちでつくるときは、なかなかラムのミンチは手に入らないと思うので、ジンギスカン用に売っている薄切りのショルダーを包丁で粗ミンチにして使うと良いと思います。枝豆のかわりに本場式でインゲン豆でももちろん良いですし、ひよこ豆でも美味しいと思います。スパイスをしっかり効かせるとラムがより美味しくなります。

あわせたいワインは・・・

ブラックコテージ メルカベ 2017

「ブラックコテージ ホークス・ベイ メルロー カベルネ 2017」

メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン10%のボルドーブレンド。まろやかですが、コクがしっかり。どんなお肉料理にもあいますが、特にラムとあわせた場合、「ワインを飲み込んだ後にもう一度ラムの良い香りが戻ってくる現象」が味わえます!

この、戻ってくる香りのことを専門用語で「レトロネーザル」と言います。スパイス系の料理や味の濃い料理のときに強く感じられる傾向にあります。

「わー、ラムを食べたあとに赤ワインを飲むと、いったん収まったラムの香りがレトロネーザルで復活するね」と使いましょう(どこで使うんだ)。

今週のボクモワイン

ニュージーランドワイン専門店「ボクモワイン」の「あたらしいの」は、「SNSのフォロー&リツイートキャンペーン」です。

ニュージーランドワインは、まだまだ日本では知られていない存在。まずは知っていただき、飲んでいただきたいという気持ちを込めて、8月にTwitterでのワインプレゼントのキャンペーンを実施したところ、予想より多くの反応をいただきました。

やっぱり、普及活動はコツコツやっていくべきだなあ、と思い、今回はTwitterとInstagramの同時開催で、このワインをプレゼントします。

「アタランギ クリムゾン ピノ・ノワール(375ml)2019」

アタ ランギ クリムゾン ピノ・ノワール (375ml) 2019

ニュージーランドで最もブルゴーニュに近い気候条件を持つと言われる「マーティンボロ」を代表するワイナリーがこの「アタ ランギ」。NZ屈指の名門が送り出すピノは、まさにエレガント。世界レベルの味わいをぜひ体験してください。

今回は、気軽に楽しめるハーフボトルのサイズ(税込2,398円)をTwitterでおひとり、Instagramでおひとりにプレゼントします。

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Instagramでのご参加はこちら▼

もし当たったら、かならず大きめのワイングラス(ブルゴーニュグラス)で飲んでくださいね!香りと味の感じ方がまったく違うんだから〜

この記事の筆者

NZワインラバーズ編集部
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
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当サイト「ニュージーランドワインラバーズ」は一般社団法人日本ソムリエ協会認定ソムリエで、飲食店「ボクモ」のオーナー岩須直紀が全記事を監修、一部執筆しているNZワインの専門サイトです。


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