カルボナーラは青春の味(本日発売)

ソムリエブログ

みなさん、カルボナーラを初めて食べたときのことを覚えてますか?僕は覚えています。あれは18歳のときです。

それまでの僕は、ナポリタンとミートソースがスパゲッティだと思っていました。県立豚小屋の隣高校時代は、都会に行くと言えば「メーエキ」。名古屋駅が限界でした。田舎者に許された都会、それがメーエキ。ジャスコで母親が買った服でも大丈夫な都会、それがメーエキ。そして当時、メーエキにはナポリタンかミートソースしかスパゲティはありませんでした(確証はないけど)。

しかし、大学に入ると、豚小屋の隣出身者にも、「栄」という本当に栄えている場所に踏み込むことが許可される(気がした)。ナポリタンとミートソース以外の選択肢がようやく見えてくる。

そこで、有力な情報源となるのが、大学の生協で買った「ぴあMapグルメ文庫版」です。そこに載っているレストランはみんなお洒落でイケててデートで使える店と相場が決まっています(となぜか信じていた)。大学の講義中、後ろの方の席で入念に写真とメニューと記者のコメントをチェックし、教科書に貼るべきポストイットを20枚くらいぴあMapグルメ文庫版に貼ります。そして、その中のひとつの店に狙いを定めます。

このようにして、記念すべき栄での初デートで行ったイタリア料理店で出会ったのが、カルボナーラです。

ところで、カルボナーラという料理名、えも言われぬ響きのよさがあると思いませんか。これはきっと、他の地方の方には理解されないと思いますが、僕が思うに、カルボナーラって、名古屋弁特有のアクセントに似ているんです。だからこの地方の人にとって特別に心地よく感じるワードなんだと思います。

例えば、「食べておいた方がいいよ」を名古屋弁で言うと、「食べときゃーて」となります。これは、「カルボナーラ」とまったく同じ、後ろから2番目を強くするアクセント構造です。

カルボナーラ、食べときゃーて。なんと親しみがわくことでしょう。

そして、実際に食べたらもう!
なんという滑らかで濃厚なうまみ。
こんなの食べたことない。
当たり。

僕は、いっぺんにとりこになってしまいました。あとからその味は本場の味ではなくて、日本人向けにチューニングされた生クリーム入りのものだと知ったのですが、僕にとってはむしろそれが良かった。田舎出身ザ日本人にとってぴったりな、滑らかで濃厚なのがいい。その10年後くらいに本場のレシピのものを食べたのですが、僕の中では生クリーム入りに軍配です。

こんな感じで、僕の中ではカルボナーラは青春の味です。

そして、青春をずいぶん通り過ぎて中年になった今、僕の中でまたカルボナーラが熱い存在になっています。

なぜなら、ボクモのテイクアウトメニューでカルボナーラをやることにしたから。この試作のために、何度も何度もカルボナーラを試食しました。懐かしさに加え、これにどんなワインをあわせたら楽しいかという視点も加わり、今、また僕の中でカルボナーラ熱が再燃しています。

実は、ボクモを開店した当時は、カルボナーラはメニューに入っていませんでした。しかしある日、友人が「カルボナーラ食べたいな」とリクエストをしてくれ、シェフが「いいっすよ」と作り、それを友人があまりにも気に入ってくれて「ぜったいにレギュラーメニューに入れた方がいい」とアドバイスをくれて、それ以来レギュラーとなりました。今では、堂々の4番バッターです。ありがたいことにリピート続出です。シェフの腕凄い。なんで開店した当時、レギュラーじゃなかったのか理由が思い出せないですが、今となっては相当バカだったなあと思います。最初からやっとけよ。あのときの自分に頭から生クリームをかけてやりたいです。

と言うわけで、なにが言いたいかというと、ボクモの4番バッター・カルボナーラが、本日6/29より、お持ち帰りで召し上がっていただけるようになったということです。

ボクモ-ペンネカルボナーラ

まだまだ飲食店に行きたくても行けないという方も多くいらっしゃると思います。そんな方、よかったら、おうちでシェフの味、楽しんでください。もちろん生クリーム、贅沢に使っていて、濃厚です。美味しいです。

今回作ったのは、「ペンネ・カルボナーラのお持ち帰りセット」です。内容は、「生ペンネ」+「カルボナーラソース」+「黒コショウ」+「粉チーズ」。茹で時間の問題などもありまして、スパゲッティじゃなくて生ペンネになりました。生麺のモチモチ感はとても良い感じですし、おつまみにはむしろこっちかなと。

お湯を沸かす手間は必要ですが、それさえクリアしていただいたら、あとは簡単です。沸騰したお湯で4分間、生ペンネを茹でて(塩は入れなくて良い)、その間に電子レンジでカルボナーラソースを温め、お皿かボウルにソースを移し、茹であがった生ペンネ、黒コショウ、粉チーズを和えたら完成です。

値段は1食800円(税込)です。日によっては品切れになることもあると思いますので、ご予約いただけると確実にお渡しできます。消費期限はご購入の翌日までです。

あわせるワインは、濃いめの白が定番ですね。ちょっと樽の香りが効いたシャルドネ、あるいはコクのあるピノグリ、辛口ロゼなんかも良いでしょう。チーズとクリームの濃厚さと釣り合いをとるには、赤ワインも悪くないと思います。ほどよく渋みのあるボルドーブレンドはけっこうイケると思います。

今日は、僕も購入して、仕事終わりに青春に浸ろうと思います。できれば、あのときの僕に教えてやりたい。「その感動のカルボナーラ、26年後に自分の店でテイクアウトで出し始めるぞ」って。目ん玉飛び出ること間違いなし。

ちなみに、カルボナーラをぜったいレギュラーにした方が良いと進言してくれた友人は、大阪FM802などで活躍するDJの落合健太郎氏です。

オチケン、ありがとね。あのカルボがついにテイクアウトになったよ。また名古屋に戻ったら、食べときゃーて。

→ ご予約はボクモまで

この記事の筆者

NZワインラバーズ編集部

岩須 直紀
ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。
ボクモ(BOKUMO)
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